
「あなたのキャリアプランを教えてください」。
面接でこう聞かれて、言葉に詰まった経験はありませんか。
あるいは、ふとした瞬間に「自分は、この先どうなりたいんだろう」と、漠然とした不安を感じることもあるかもしれません。
キャリアプランは、難しく考える必要はありません。
正しい手順で組み立てれば、誰でも描けます。
この記事では、キャリアプランの立て方を4つのステップで解説し、5年後・10年後を描くためのテンプレートと、面接での答え方(例文つき)まで、まとめてお伝えします。
読み終わる頃には、あなただけのキャリアプランの”下書き”ができているはずです。
キャリアプランとは?なぜ必要なのか
キャリアプランとは、簡単に言えば「これから、どんなふうに働き、どうなっていきたいか」の見取り図です。
数年先の”ありたい姿”と、そこへ向かう道すじを描いたもの、とイメージしてください。
「そんなもの、なくても働ける」と思うかもしれません。
たしかに、なくても日々は過ぎていきます。
でも、キャリアプランがあると、次の3つが大きく変わります。
特に大きいのが、①の「軸ができる」こと。
キャリアプランがないと、転職や異動の場面で「なんとなく良さそう」で選んでしまい、あとで後悔しがちです。
逆に軸があれば、「これは自分の目指す方向に合っているか」で判断でき、選択の質が上がります。
立てる前に|完璧じゃなくていい
本題に入る前に、ひとつだけ。
キャリアプランは、完璧に作り込む必要はありません。
「10年後に部長になる」といった、かっちりした計画でなくていいのです。
むしろ、時代も自分も変わっていくのが前提。
一度立てたプランは、あとから何度でも書き直していい”下書き”です。
大切なのは、正解を当てることではなく、「今の自分は、こっちに進みたい」という方向を、いったん言葉にしてみること。
方向さえ見えれば、今日から一歩を踏み出せます。
いつでも書き直せる、あなただけの”下書き”です。
キャリアプランの立て方【4ステップ】
では、具体的な立て方を見ていきましょう。
やることは、次の4ステップです。
順番に進めるだけで、キャリアプランの形が見えてきます。
STEP1:現在地を棚卸しする
まずは、今の自分を知ることから。
これまでの経験、身につけたスキル、得意なこと、周りから褒められることを、思いつくままに書き出します。
ここが出発点です。
現在地が分からないまま目的地だけ決めても、道すじは描けません。
「書き出せることがない」と感じたら、日々の仕事を細かく分解してみてください。
意外と、いろいろやっているものです。
自分の強みや経験を整理する方法は、自己分析の記事でも詳しく解説しています。
また、自分の市場価値を客観的に知っておくと、現在地がよりはっきりします。
STEP2:大事にしたい価値観を知る
次に、「何を大切にして働きたいか」を考えます。
年収なのか、やりがいなのか、働き方の自由さなのか、専門性を高めることなのか。
人によって、大事にしたい軸は違います。
ここがぶれると、条件は良くても満足できない、という状態になりがちです。
「これまでの仕事で、どんな時に嬉しかったか」「逆に、何が嫌だったか」を振り返ると、自分の価値観が見えてきます。
過去の感情は、価値観を映す鏡です。
STEP3:5年後・10年後の「ありたい姿」を描く
現在地と価値観が見えたら、いよいよ未来を描きます。
5年後、10年後に「どうなっていたいか」を、できるだけ具体的にイメージします。
役職や年収だけでなく、「どんな仕事をして」「どんな働き方をして」「どんな気持ちで過ごしているか」まで描くのがコツです。
うまく思い浮かばない人のために、下のテンプレートを用意しました。
空欄を埋めるだけで、ありたい姿の輪郭が見えてきます。
完璧に埋まらなくても大丈夫です。
「なんとなく、こっち」という方向が見えれば、それで十分。
空欄が埋まらない部分は、これから探していけばいいのです。
STEP4:逆算して、今やることに落とす
最後に、描いた未来から逆算します。
「10年後にそうなるには、5年後はどうなっている必要があるか」「5年後にそうなるには、今から何を始めればいいか」——こうして未来から現在へ、道をつないでいきます。
ここで出てくる「今やること」は、大げさなものでなくて構いません。
「関連する資格の勉強を始める」「その分野の人に話を聞く」「まず情報収集する」——小さな一歩で十分です。
キャリアプランの価値は、立派な計画を持つことではなく、今日の行動が変わることにあります。
面接で「キャリアプランは?」と聞かれたら
キャリアプランは、面接でも頻出の質問です。
なぜ面接官がこれを聞くのか。
理由は主に2つです。
ひとつは「入社後、長く活躍してくれそうか」を見るため。
もうひとつは「うちの会社で、その目標が叶えられるか(ミスマッチがないか)」を確かめるためです。
答え方の型:3ステップで話す
答えるときは、次の型に沿うと、伝わりやすくなります。
①ありたい姿(数年後どうなりたいか)→②そのために身につけたいこと→③御社でどう実現したいか。
この3ステップです。
ポイントは、必ず「御社で」に着地させること。
自分の目標と、その会社が結びついていると示せると、志望度の高さも伝わります。
「まだ具体的に決まっていない」という場合でも、方向性だけは示しましょう。
「明確に一つに絞れてはいませんが、〇〇の力を伸ばし、将来的には△△に貢献したいと考えています」——この程度でも、前向きな姿勢は十分に伝わります。
避けたいのは、「特にありません」や、その会社と関係のない目標を語ること。
「独立したい」といった、すぐ辞めそうな印象を与える答えも、場合によっては注意が必要です。
面接での他の頻出質問とあわせて、準備しておきましょう。
キャリアプランが「思い浮かばない」時は
「考えても、ありたい姿が浮かばない」。
そう感じる人も、少なくありません。
でも、大丈夫です。
それは、あなたに問題があるからではありません。
未来が描けないのは、多くの場合、①現在地(自分の強み)がまだ整理できていない、②世の中にどんな選択肢があるか知らない、のどちらかです。
つまり、”未来を決める”前に、”今の自分”と”選択肢”を知る作業が足りていないだけ。
まずはSTEP1の棚卸しに戻り、あわせて色々な仕事・働き方の情報に触れてみてください。
それでも一人だと難しい、というときは、第三者と話すのがいちばんの近道です。
人に自分のことを話すうちに、「あ、自分はこう思っていたんだ」と気づくことは、本当によくあります。
立てたあとが本番|定期的に見直す
キャリアプランは、一度立てて終わりではありません。
半年に一度、あるいは節目のタイミングで見直しましょう。
実際に動いてみて、「思っていたのと違った」と感じたら、そのつど書き直せばいいのです。
そして、見直しや方向性の相談は、キャリアのプロを頼るのが効率的です。
転職エージェントは、日々多くの人のキャリアを見ているため、「その目標なら、こういう道もある」と、自分では気づけない選択肢を示してくれます。
今すぐ転職しなくても、”壁打ち相手”として使えます。
登録・相談は無料です。
20〜30代のキャリア相談に強く、今すぐの転職でなくてもOK。自分の強みや選択肢を、無料で一緒に整理できます。
よくある質問
もちろんです。
むしろ経験が積み上がっているぶん、現在地が明確で描きやすい面もあります。
「残りのキャリアで何を大切にしたいか」から考えると、しっくりきやすいです。
ざっくり言うと、ビジョンは「ありたい姿(ゴール)」、プランは「そこへ至る道すじ(計画)」です。
この記事のSTEP3がビジョン、STEP4がプランにあたります。
いいえ。
計画は変わって当然です。
大事なのは、そのつど見直して、進みたい方向へ調整し続けること。
ずれに気づけること自体が、プランを持つ価値です。
ありたい姿が浮かばない人へ|キャリアの4つの方向性
「なりたい姿がイメージできない」という人は、まず大まかな”方向性”から選んでみるのがおすすめです。
キャリアの進み方には、大きく4つの型があります。
どれが自分にしっくりくるか、眺めてみてください。
一つの分野を深掘りし、「この領域ならこの人」と頼られる存在を目指す道。
チームや組織をまとめ、人を通して大きな成果を出していく道。
複数の分野を経験し、掛け合わせで独自の強みをつくる道。
スキルを活かして、副業や独立など、自分の裁量で働く道。
もちろん、これは絶対的な分類ではありません。
途中で乗り換えても、掛け合わせても構いません。
ただ、「自分はどちらかというと、こっちが好きそうだ」という感覚がつかめれば、STEP3のありたい姿が、ぐっと描きやすくなります。
まずは、いちばん惹かれた型はどれか、選んでみてください。
まとめ
キャリアプランの立て方は、①現在地の棚卸し→②価値観→③5年後・10年後のありたい姿→④逆算して今やること、の4ステップです。
完璧である必要はなく、いつでも書き直せる”下書き”で構いません。
大切なのは、方向をいったん言葉にして、今日の一歩につなげること。
面接で聞かれても、この4ステップで考えていれば、自信を持って答えられます。
まずはテンプレートの空欄を、ひとつ埋めるところから始めてみてください。
複数回の転職を経て、自分のキャリアを描き直しながら独立・法人化を実現。実体験をもとに「個の時代のはたらき方」を運営しています。運営者プロフィール ▶

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