「やることが多すぎて時間が足りない」「本業も副業も中途半端になる」——30代になり、仕事も 役割も増えると、多くの人がこの壁にぶつかります。
世の中には時間術のテクニックが溢れていますが、小手先の効率化だけでは、忙しさからは抜け出せません。
大事なのは、時間の”使い方”の前に、考え方を変えることです。
僕は今、5つの事業を運営していますが、その多くを自分が現場で動くのではなく、仕組みと人に任せる”ほぼ管理”の形で回しています。
もし全部を自分の手でやろうとしていたら、時間はいくらあっても足りません。
複数を回せているのは、時間術のテクニックではなく、「自分がやることを減らす」という発想のおかげです。
その考え方を、忙しい30代に向けて共有します。
時間術の誤解|「効率化」より「やらない」
多くの人は「もっと速く」「もっと効率的に」と、作業のスピードを上げようとします。
でも、そもそも抱えている量が多すぎると、効率化してもすぐ次のタスクで埋まってしまう。
まるで、穴の空いたバケツに一生懸命水を注ぐようなものです。
本当に効くのは、注ぐ量を減らすこと。
つまり「やらないことを決める」ことが、すべての時間術の土台になります。
複数を回す人の時間の使い方【5原則】
| 原則 | やること |
|---|---|
| ① やらないことを決める | 時間を足す前に、まず手放すことを決める(引き算) |
| ② 仕組み化・人に任せる | 自分が毎回やらなくていいことを、仕組みや人に移す |
| ③ 重要に寄せる | 「緊急」より「重要」に時間を配分する |
| ④ 塊で取る | 細切れでなく、まとまった時間を確保して深く集中する |
| ⑤ エネルギー管理 | 時間だけでなく、集中力が高い時間帯を大事に使う |
① やらないことを決める(引き算)
時間を生む最短の方法は、何かをやめることです。
成果につながっていない業務、なんとなく続けている習慣、出なくてもいい会議や付き合い——一度すべて書き出して、「これをやめても困らないか?」と問い直してみてください。
人は足すのは得意でも、やめるのは苦手です。
でも、やめる勇気を持てた人だけが、大事なことに使う時間を手に入れられます。
② 自分がやらなくていいことを手放す
複数を回すうえで決定的に大事なのが、これです。
自分が動かなくても回る形を作れるかどうかで、持てる仕事の数はまるで変わります。
作業を手順にしてツールや仕組みに置き換える、あるいは人に任せる。
最初は教える手間がかかりますが、それを乗り越えると、自分の時間が一気に空きます。
この「手放して仕組みで回す」考え方は、消耗しない複業ポートフォリオの作り方でも詳しく解説しています。
僕の場合、事業ごとに「自分がやること」を極力減らし、判断だけを残すようにしています。
現場の作業を握り続けると、そこがボトルネックになって全体が止まる。
だから、任せられることは多少質が落ちても任せ、自分は方向を決めることに集中する。
最初は不安でも、任せていくうちに人も仕組みも育ち、結果的に全体の質もスピードも上がっていきます。
③ 「緊急」より「重要」に時間を寄せる
目の前の”緊急”な用事は、放っておいても勝手に時間を奪っていきます。
一方、将来につながる”重要”なこと(学び、仕組みづくり、健康など)は、緊急でないぶん後回しにされがちです。
だからこそ、重要なことは「空いたらやる」ではなく、先に予定表に入れて時間を押さえてしまう。
この一手で、忙しくても大事なことが進むようになります。
④ 細切れでなく”塊”で時間を取る
人は作業を切り替えるたびに、集中を立て直すための時間とエネルギーを使います。
細切れの時間で重要な仕事を進めようとすると、この切り替えコストで効率が大きく落ちる。
だから、集中したい仕事は「この2時間は誰にも邪魔させない」と塊で確保するのが有効です。
通知を切る、その時間は連絡を返さないと決める——環境を整えて、深く潜れる時間を守りましょう。
複数の仕事を持っていると、つい同時進行しようとしますが、これは逆効果です。
同時に進めるのではなく、「午前はこの事業、午後は別の作業」というように、時間を区切って一つずつに集中するほうが、結局は速く終わります。
複数を”同時”に回すのではなく、”切り替えながら順番に”回すイメージを持つと、質を落とさずに数をこなせます。
⑤ 時間より”エネルギー”を管理する
時間は誰にも平等に24時間ありますが、その中で”よく働ける時間”は限られています。
頭が冴えている時間帯に、メールチェックや雑務をして潰してしまうのは、いちばんもったいない使い方です。
自分の集中力が高いのは朝か、昼か、夜か。
それを把握し、その時間には最も重要な仕事を置く。
逆に、エネルギーが低い時間には、頭を使わない単純作業を回す。
時間の”量”だけでなく”質”を意識すると、同じ時間でも成果が変わります。
やりがちな時間の”ムダ遣い”3つ
- なんとなくのスマホ:気づけばSNSや通知に反応している時間。まとめると1日で数時間になることも。時間を計測すると衝撃を受けます。
- 完璧主義でやりすぎる:60点で十分な仕事に100点をかけると、他が回りません。求められる水準を見極め、力の配分を変える。
- 即レスの呪縛:すべてに即返信していると、自分の作業が細切れになります。緊急でない連絡は、時間を決めてまとめて返す。
とくに「完璧主義」は、まじめな人ほど陥ります。
複数を回す人は、すべてを100点にしようとしません。
ここは100点、ここは60点でいい、と力を配分する。
全部を全力でやろうとすると、結局どれも中途半端になります。
“手を抜く”のではなく、”力を入れる場所を選ぶ”のです。
今日からできる時間の作り方
いきなり全部を変える必要はありません。
今日できるのは、①やめても困らないことを1つ手放す、②将来のために大事なことを1つ、予定として時間を確保する、の2つです。
この小さな一歩を積み重ねるだけで、「時間に追われる」状態から「時間を選ぶ」状態へ、少しずつ移っていけます。
複数を回す人も、最初はこの小さな引き算から始めています。
よくある質問(FAQ)
Q. 時間がないのですが、どうすれば作れますか?
A. 「時間を作る」より「やらないことを決める」ほうが先です。
多くの人は予定を詰め込みすぎていて、効率化しても追いつきません。
まず、成果につながっていない作業や、惰性で続けている予定を手放すこと。
引き算をして初めて、大事なことに使う時間が生まれます。
Q. 複数の仕事を同時に進めるコツはありますか?
A. 全部を自分でやろうとしないことです。
複数を回す人は、自分が毎回やらなくていいことを仕組みや人に任せ、自分は「判断」と「重要なこと」に集中しています。
同時に手を動かすのではなく、任せられる部分を減らして、自分の担当を軽くするのがコツです。
Q. マルチタスクは効率的ですか?
A. あまり効率的ではありません。
同時に複数のことをやると、切り替えのたびに集中力が落ち、かえって時間がかかります。
複数の仕事を持っていても、その瞬間は一つに集中し、時間を区切って切り替えるほうが、結果的に速く終わります。
Q. 忙しくて重要なことに手が回りません。
A. 「緊急なこと」に追われて「重要なこと」が後回しになるのは、忙しい人の典型です。
対策は、重要なことのための時間を先に予定として確保してしまうこと。
空いたらやろうと思うと、緊急の用事で永遠に埋まってしまいます。
Q. 朝型と夜型、どちらがいいですか?
A. どちらでも構いません。
大事なのは、自分の集中力がいちばん高い時間帯を把握し、そこに重要な仕事を置くことです。
その時間をメールや雑務で潰さないこと。
人によって最適な時間帯は違うので、自分のリズムに合わせるのが正解です。
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まとめ
- 時間術の本質は「効率化」より「やらないことを決める」引き算。
- 複数を回す人は、自分がやることを減らし、仕組みと人に任せている。
- 「緊急」より「重要」に、先に時間を確保する。
- 集中する仕事は細切れでなく”塊”で。切り替えコストを減らす。
- 時間だけでなくエネルギー(集中力の高い時間帯)を管理する。

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