
「独立は逃げだ」。
そう言う人もいます。
でも僕の実感は逆で、独立はむしろ”攻め”の選択でした。
とはいえ、かっこいい準備ができていたわけではありません。
辞めるときの貯金は50万円ほど。
確保していた仕事は、野球関連の事業ひとつだけ。
今思えば、かなりの見切り発車でした。
この記事では、そんな僕が会社を辞めてから独立から3年後に法人化するまでに、実際にやったこと・つまずいたことを、お金・案件・社会保険・法人化の順で全部書きます。
きれいごとではなく、リアルな順番と数字で残すので、これから独立を考えている人の判断材料にしてください。
結論:独立に必要だったのは「完璧な準備」ではなかった
先に結論を言うと、僕が独立できたのは、貯金や万全の準備があったからではありません。
あったのは、「副業で月10万を、自分の力で稼げた」という実感だけでした。
もちろん無謀に飛び出すことは勧めません。
でも、準備が100%整うのを待っていたら、たぶん一生動けなかったと思います。
大事なのは、貯金の額よりも「自分で稼げる感覚」と「収入の柱を複数持つ発想」でした。
ここから、実際の準備を一つずつ振り返ります。
① お金の準備|貯金は50万円だけだった
正直に言うと、貯金なんてほとんどありませんでした。
辞めるときに手元にあったのは、50万円ほど。
「これだけあれば安心」なんて金額ではまったくありません。
僕の場合、貯金の代わりに担保になったのは「副業で月10万を自分で稼げている」という事実でした。
金額は小さくても、”自分で0から売上を作れる”と分かっていたことが、貯金以上の安心材料になったんです。
② 案件の準備|野球事業ひとつ、他はゼロで飛び出した
退職を決めた時点で確保できていた収入は、野球関連の事業だけでした。
具体的には、コンテンツ販売・パーソナルレッスン・高校野球の指導。
この3つ以外の案件は、正直ゼロです。
しかも、この野球事業にも大きな不安がありました。
とくにパーソナルレッスンは、生徒の多くが子どもです。
子どもは成長して年齢が上がれば、いずれ確実に退会していく。
つまり、放っておけば先細りする構造なんです。
この「いつまで続くか分からない」という不安が、僕の考え方を決定づけました。
野球事業ひとつに依存していてはダメだ、と。
これが、のちの「月10万稼げる事業を5つ持つ」という発想の原点であり、スタート地点になりました。
結局、僕は案件をきっちり固めてから辞めたわけではありません。
「やってみればどうにかなる」という気持ちでの、見切り発車に近い独立でした。
ただ、その代わり、辞めてからは寝る間もないほど働きました。
準備が足りないぶんを、行動量で埋めたという感じです。
図解:独立前に「持っていたもの/持っていなかったもの」
| 持っていた(強み) | 持っていなかった(リスク) |
|---|---|
| 副業で月10万を自力で稼いだ実感 | まとまった貯金(50万のみ) |
| 野球という語れる専門性・実績 | 野球以外の収入源・案件(ゼロ) |
| コンテンツ販売の仕組み | 収入の安定(レッスンは先細り構造) |
| 「やってみる」という行動力 | 万全の準備・保証 |
こうして並べると、リスクだらけです。
でも、左側の「自分で稼いだ実感」と「行動力」があれば、右側は動きながら埋められる。
実際に僕はそうやって、走りながら収入の柱を増やしていきました。
③ 社会保険・手続きのリアル
お金や案件の話に比べて、意外と情報が少ないのが「辞めたあとの手続き」です。
ここは僕の実際の流れを書きます。
社会保険:国民健康保険に切り替えた
会社を辞めると、それまで会社が半分払ってくれていた社会保険から外れます。
選択肢は大きく2つで、ひとつは「会社の健康保険を任意継続する」、もうひとつは「国民健康保険+国民年金に切り替える」です。
僕は、国民健康保険を選びました。
開業届:失業保険をもらい終えてから出した
僕は退職後、まず失業保険(雇用保険の基本手当)を受け取りました。
そして、それをもらい終えてから開業届を提出しています。
ちなみに、手続きそのもので大きく面倒だったことは特にありませんでした。
開業届も書類を出すだけですし、身構えるほどのことはなかったです。
④ 法人化のリアル|独立から3年で会社にした
個人事業主として独立したあと、僕は3年後に法人化しました。
最初から法人にしたわけではなく、事業が育ってきたタイミングでの判断です。
法人にした理由は、大きく2つあります。
ひとつは税金対策。
もうひとつは信用です。
とくに、地方創生や飲食といった事業を広げていくうえで、個人事業主より法人のほうが取引先や自治体からの信用を得やすいと考えました。
実際、法人格があることで話が進みやすくなる場面は多かったです。
僕の場合は、「複数の事業を、信用を持って本気で広げていく」というフェーズに入ったことが、法人化の決め手でした。
⑤ やってよかったこと|独立後に「金融」を学んだ
独立準備で失敗らしい失敗はありませんでしたが、「これは正解だった」と強く思うことがあります。
それは、独立してから金融の勉強を続けたことです。
投資というスキルを身につけたことで、のちに保険事業を始めたとき、お客様に対して保険・貯金・投資をトータルで案内できるようになりました。
単発の商品ではなく、その人のお金全体を設計する提案ができる。
これが信用につながり、大きな成果になりました。
この保険事業は、今の僕にとってのターニングポイントであり、大きく稼げるようになった転機です。
ここで実感したのは、「見えないもの(無形のサービス)は、仕入れがいらないぶん大きく稼げる」ということです。
ただし、形のないものを売るには、相手にしっかりイメージしてもらう力と、確かな知識が要ります。
それを身につけるには、相当な努力が必要でした。
ここも結局は、根性の世界だと思っています。
独立して分かった「稼ぎ」の本質
お金は、価値に対する対価です。
これは間違いありません。
ただ、独立して痛感したのは、収入は基本的に「どの業界にいるか」で大きく変わるということです。
大きく稼げる業界は、それだけ大きな価値を提供しています。
だからこそ、そこで稼ぐには相応の努力とスキルが求められる。
楽して大きく稼げる世界はありません。
これは、実は転職も同じ構造です。
ハイクラス転職で年収が上がるのも、より大きな価値を出せる人が、それに見合う対価を得ているからです。
だから、もし大きく稼ぎたいと思うなら、少なくとも最初の段階で「ワークライフバランス」を優先するのは難しい、というのが僕の本音です。
自分で事業を始めるなら、立ち上げ期に働く量を抑えて成功するのは、正直むずかしい。
ただ、ある程度軌道に乗せて、任せられる管理者を置ければ、オーナーとしてバランスを取ることは可能になります。
順番の問題なんです。
「独立は逃げじゃない」|これから独立を考える人へ
僕は貯金50万・案件は野球事業ひとつという、褒められない状態で独立しました。
それでもやってこられたのは、逃げるためではなく、自分の可能性に賭けるために動いたからだと思っています。
これから独立を考えている人に伝えたいのは、準備は完璧じゃなくていい、ということです。
ただし2つだけ持っておいてほしい。
ひとつは「自分の力で稼げた」という小さな実感。
もうひとつは「収入の柱を複数持つ」という発想です。
そのためにまずおすすめなのは、会社員のうちに副業で1本、稼げるスキルと収入源を作っておくこと。
いきなり辞めるのではなく、在職中に”自分で稼ぐ経験”を積んでおけば、独立のリスクは大きく下げられます。
とくにAIやWebマーケなどのスキルは、未経験からでも学べて、副業としてそのまま収入につなげやすい分野です。
なお、開業後の確定申告や、法人化したあとの経理は、会計ソフトを使うか、早めに税理士に相談すると安心です。
お金の管理を仕組み化しておくと、事業に集中できます。
まとめ|完璧じゃなくていい、でも「稼げる実感」は持って出よう
会社を辞めて法人化するまでにやったことを、正直に振り返りました。
貯金50万、案件は野球事業だけ、失業保険をもらってから開業届、独立3年で法人化。
決してお手本のような準備ではありません。
それでも前に進めたのは、「自分で稼げた」という実感と、「柱を増やす」という発想があったからです。
独立は逃げではなく、自分の人生を自分で動かす選択です。
焦らず、まずは副業で最初の1本から。
あなたのペースで、準備を始めてみてください。
よくある質問(FAQ)
Q. 独立するのに貯金はいくら必要ですか?
一般的には生活費の3〜6ヶ月分が目安と言われます。
ただ僕自身は50万円ほどで独立しました(正直おすすめはしません)。
貯金が少ないなら、その分「毎月入ってくる見込み収入」を厚くしておくとリスクを下げられます。
金額そのものより、自分で稼げる状態を作れているかが重要です。
Q. 会社を辞めたら社会保険や税金の手続きはどうすればいいですか?
健康保険は「任意継続」か「国民健康保険」への切り替えが必要で、どちらが得かは人によって違います。
加えて国民年金への切替、開業届の提出などがあります。
僕は国民健康保険を選び、失業保険を受け取り終えてから開業届を出しました。
制度は変わるので、ハローワーク・年金事務所・税務署で必ず確認してください。
Q. 個人事業主と法人、どちらがいいですか?
事業の規模によります。
利益が大きくなると法人のほうが税負担で有利になったり、信用面でメリットが出やすくなります。
僕は独立から3年、事業を広げる段階で「税金対策」と「信用」を理由に法人化しました。
設立費用や社会保険の負担もあるので、最適なタイミングは税理士に相談して判断するのが安全です。
26歳までプロ野球選手として活動し、引退後に初めて会社員を経験。大手・ベンチャー・アパレル卸営業など3回の転職を経て、副業収入が給与を超えた35歳で独立し、現在は法人を経営。働くことの悩みを自ら経験してきた立場から「個の時代のはたらき方」を運営しています。

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